結論:マカオのSIMは、3泊以上ならCTMのプリペイドカードが基準になります。儲値額100パタカのカードに、5日ぶんのデータと通話が付いてきます。
この記事でわかること
- マカオには独自の通信会社があり、国番号も853と別。日本の回線はそのままでは電波を受け取れない
- CTMの5 Days Chill Travel Cardは儲値額100パタカ。開通すると5日間の3地域データプラン70パタカが自動で適用される
- データのプランは残高から引かれる追加分。5GBが38パタカ、8GBが88パタカで足せる
- プリペイドは物理カードもeSIMも、実名登記を終えるまでデータを使えない
- 無料のFreeWiFi.MOは1台につき1か所で1日30分が目安。常時つながる手段にはならない
★ この記事だけの情報
- CTMのeSIMでも、実名登記が済むまでデータは使えません(公式のFAQに書かれています。日本で買っておく使い方には向きません)
- 無料Wi-Fiは、1台につき1か所で1日30分が目安です(前身のWiFi任我行は、1回45分を超えると切断されます)
- データだけなら、38パタカから買えます(3地域で使える5GBぶんで、日本円ではおよそ730円です)
この記事に出てくる言葉
- SIM
- スマホに入れる小さなカードです。どの会社の電波を使うかが、これで決まります。
- eSIM
- カードを差さずに使える回線です。QRコードを読み込むと、スマホの中に設定が入ります。
- 実名登記
- 回線を使う人が誰かを登録する手続きです。マカオでは政府の決まりになっています。
旅行者はパスポートを見せて登録します - ローミング
- 日本の電話番号のまま、外国の会社の電波を借りて使うことです。
- プリペイドカード
- 先にお金を入れておくタイプの回線です。使った分だけ残高が減ります。
- 港珠澳大橋
- 香港・珠海・マカオの3つの場所を結ぶ、海の上の長い橋です。バスで渡れます。
- パタカ
- マカオのお金の単位です。1パタカは約19.1円です。
2026年9月8日の銀行レートで計算しためやすです
そもそも、なぜ日本のスマホは、そのままでは使えないのか?
電波を出している会社が違うからです。つまりマカオには、マカオ自身の通信会社があります。
国番号も別で、観光局によるとマカオは853です。日本とは、すなわち別の電話網につながっています。
電波は、借りるか買うかの2つに1つ
外国でスマホを使う方法は、大きく分けて2つです。まず日本の会社が現地の会社から電波を借りるか、あるいは現地の回線を自分で買うかになります。
一つめがローミング。日本の電話番号のまま使えますが、一方で料金は日本の会社の決め方によります。
二つめが現地のSIMやeSIM。番号は変わるものの、そのかわり料金はマカオの通信会社の値段になります。
もう一つ、街の無料Wi-Fiを使う手もあります。ただし、これはずっとつながるものではありません。
観光局が挙げる問い合わせ先は3つ
観光局は、携帯の問い合わせ先として3つの番号を挙げています。例えば1000がCTM、1118が和記電訊、1888が中國電信澳門です。
このうち旅行者向けの案内が最もそろっているのはCTMです。だから以下の料金も、CTMの公式ページのものを使っています。
そのほか公衆電話も残っており、ローカル通話は5分で1パタカです。
番号が変わるかどうかも見ておく
現地のSIMを入れると、電話番号は現地のものに変わります。日本の番号にかかってきた電話は、そのままでは受けられません。
ただし困る場面は多くありません。家族との連絡は、通信アプリで足りるからです。
銀行や配送の確認コードがSMSで届く人は、そこだけ注意してください。その場合、日本の回線も生かしておく必要があります。
先に結論:どれを選べばいい?
目安は泊数です。3泊以上ならCTMのプリペイドカード、一方1泊ならローミングのままでも足ります。
これは当編集部の目安です。分かれ目は、地図と乗換案内をどれだけ外で開くかになります。
香港や中国本土もまわるなら、迷わず現地SIM
CTMのプリペイドカードは、実はマカオだけのものではありません。中国本土・香港・マカオの3地域で使えます。
港珠澳大橋を渡って香港へ行く人には、とりわけ効きます。なぜなら国境をまたいでも、同じ回線のまま使えるからです。
ただし条件が一つあります。中国本土と香港では、ローミング先の会社を自分で選ぶ決まりです。
無料Wi-Fiだけで足りる人もいる
ホテルの中で過ごす時間が長い旅なら、話は変わります。部屋のWi-Fiが使えるかどうかを、予約するときに確かめてください。
買い物と食事を建物の中で済ませる人なら、外の回線を使う場面は限られます。
逆に、世界遺産のあたりを歩いてまわる予定なら別です。坂道で地図を開く場面が、何度も出てきます。
3つを、料金と手間でくらべると?
比べる軸は3つ。費用と、本人確認と、外を歩きながら使えるかどうかです。
同じ「ネットにつなぐ」でも、費用と手続きと使える場面が違います。表の右端の列がいちばん差になります。
| 選択肢 | 5日間の費用 | 本人確認 | 外を歩きながら使えるか |
|---|---|---|---|
| CTMのプリペイドカード | 100パタカ(約1,910円) | パスポートの提示が要る | 歩きながら使える |
| +データを足す場合 | カード代に38パタカ(約730円)から | パスポートの提示が要る | 歩きながら使える |
| CTMのeSIM | プランの料金は物理カードと同じ | 実名登記が済むまで使えない | 歩きながら使える |
| 日本の会社のローミング | 各社の決め方による | 要らない | 歩きながら使える |
| FreeWiFi.MO | 0円 | 要らない | 1か所30分が目安 |
出典はCTMの公式ページと郵電局のFreeWiFi.MO常見問題です。いずれも2026年9月9日に確認しました。円のめやすは1パタカ=19.1円で換算しています
費用だけを見れば無料Wi-Fiが最も安く、一方で手間だけを見ればローミングが最も楽です。現地SIMは、いわばその中間にあります。
★ 独自の比較・試算|38パタカだけでは、回線を持てません
3地域のデータプランは、プリペイドカードの残高から引かれる追加のしくみです。CTMが売るカードの額面は、100パタカと200パタカの2つしかありません。
だから最低の支出は100パタカ、日本円でおよそ1,910円になります。5GBで38パタカという値段は、そこにデータを足すときの金額です。
無料Wi-Fiだけなら0円ですが、1か所で1日30分が目安。つまり歩きながら地図を開く使い方には向きません。
CTMの公式ページの料金(2026年9月9日確認)を、1パタカ=19.1円で当編集部が換算
無料Wi-Fiは、1か所30分が目安
マカオの無料Wi-Fiは、郵電局が2017年から進めているしくみです。名前も「FreeWiFi.MO」で統一されています。
郵電局の説明では、1台につき各サービスポイントで1日あたり合計30分以上が無料です。もっとも、接続の回数そのものに制限はありません。
つまり30分を目安に、場所を変えながら使う形です。歩きながらずっとつながる、という使い方はできません。
前身の「WiFi任我行」には、さらに1回45分で切れる決まりがあります。速度も1人あたり上下15Mbpsまでです。
★ 知らないと損|無料Wi-Fiは「ずっとつながる」ものではありません
郵電局の説明では、FreeWiFi.MOは1台につき各サービスポイントで1日あたり合計30分以上が無料です。接続の回数に制限はありません。
前身のWiFi任我行には、さらに1回45分で切断される決まりがあります。速度も1人あたり上下15Mbpsまでです。
だから宿の場所を調べる、店の営業時間を確かめる、といった短い用途に向いています。
郵電局「FreeWiFi.MO 常見問題」の記載(2026年9月9日確認)
「高速服務點」という目印がある
郵電局は、速いWi-Fiの場所に印を付けています。高速服務點という名前です。
基準は2つ。つなげたときに必ずつながること、そして50Mbpsに届くことです。
郵電局は、専用のアプリでサービスポイントを探せると案内しています。動画を見たい日は、この印を目印にできます。
現地SIMを選ぶなら、何をどう買う?
旅行者向けの入口は、CTMの「5 Days Chill Travel Card」です。儲値額は100パタカ、日本円でおよそ1,910円になります。
もう一つ「Chill Card」という商品もあります。こちらは額面100パタカと200パタカの2つで、有効期間が開通から180日です。
5日間のカードは、開通で2つが自動で付く
「5 Days Chill Travel Card」は、開通した時点で自動的にプランが適用されます。具体的には5日間の3地域データプランが70パタカ、通話の「CTM Buddy」が10パタカです。
3地域データプランでは、中国本土・香港・マカオでデータが使い放題になります。ただし全速で使えるのは5GBまでです。
5GBを超えると、速度は1Mbps以上に落とされます。もっとも地図や乗換案内なら、その速度でも動きます。
ローカル通話は500分ぶん付き、有効期間は5日です。5日を過ぎても、残高があればデータプランを買い足せます。
データを足すなら、5GBが38パタカ
データのプランは、カードの残高から引かれる追加のしくみです。だから、これだけを買って回線を持つことはできません。
3地域のデータは、有効期限なしで38パタカからあります。38パタカは5GBで、日本円ではおよそ730円です。
さらに8GBなら88パタカ、18GBなら188パタカ。1か月まるごと使うなら、12GBで90パタカという月ぎめのプランもあります。
中国本土・香港・マカオで使えるデータの料金です。いずれもカードの残高から引かれる追加プランで、短い旅なら上の4つから選びます。
| プラン | 料金 | データ量 | 有効期間 |
|---|---|---|---|
| 有効期限なし | 38パタカ | 5GB | カードの有効期限まで |
| 有効期限なし | 88パタカ | 8GB | カードの有効期限まで |
| 有効期限なし | 188パタカ | 18GB | カードの有効期限まで |
| 有効期限なし | 288パタカ | 28GB | カードの有効期限まで |
| 30日プラン(通話100分付き) | 90パタカ | 12GB | 30日 |
| 30日プラン(通話100分付き) | 190パタカ | 20GB | 30日 |
| 30日プラン(通話100分付き) | 290パタカ | 30GB | 30日 |
出典はCTM「5.5G Data Usage Plan for 3 Destinations」です。2026年9月9日に確認しました
通話とSMSの基本料金
プランに含まれない通話は、1分あたり0.4パタカです。マカオ国内のSMSは1通0.25パタカになります。
海外あてのSMSは1通1パタカです。着信のSMSは、一方でどれも無料です。
つまり日本へ短い連絡を送る程度なら、料金はほとんど気になりません。
買うときは、パスポートが要る
マカオでは、プリペイドカードを買うときに本人確認が求められます。CTMも、身分証の原本か有効なパスポートが要ると明記しています。
これは政府の決まりによるものです。だからパスポートを宿に置いてくると、その日は買えません。
枚数にも上限があります。しかも2025年11月21日から、旅行証件で登録できるのは1人3枚までになりました。
eSIMを選ぶなら、何が違う?
eSIMは、カードを差さずに使える回線です。つまりQRコードを読み込むと、端末の中に設定が入ります。
CTMもプリペイドのeSIMを出しています。もっとも料金プランの中身は、物理のカードと同じ考え方です。
実名登記は、eSIMでも必要
ここが見落とされがちです。CTMは、プリペイドのeSIMでも実名登記を終えるまでデータが使えないと書いています。
つまり日本でQRを買っておいても、登記が済むまでは通信できません。その場合は、着いてから店で手続きをします。
だから「日本で全部すませておく」という使い方には向きません。この点は、旅行会社が売る他社のeSIMとは事情が違います。
使える端末かどうかは、先に確かめる
eSIMは、端末の中の部品です。あとから足せません。
CTMは、使える端末の一覧を公式サイトに載せています。つまり手持ちのスマホが載っていなければ、物理のカードを選びます。
読み込むときは、Wi-Fiにつながっている必要もあります。空港に着いてから設定するなら、まず無料Wi-Fiをつかむ順番です。
端末を替えるときの決まり
eSIMは、1枚につき1台の端末でしか使えません。すなわち同時に2台では動かせない決まりです。
すでにCTMの携帯サービスを使っている人なら、最初の申し込みは無料です。ただし2回目からは50パタカかかります。
一方、プリペイドの利用者が乗りかえる場合は、新しいeSIMを買い直す形になります。
つまずきやすいのは、どこ?
つまずくのは料金ではありません。むしろ手続きです。あとは、つながる範囲の思い違いになります。
「日本で買って着いたら使える」とは限らない
CTMのプリペイドは、実名登記が終わるまで使えません。だから空港に着いた直後は、まだつながらないと考えておきます。
その場合の逃げ道が無料Wi-Fiです。FreeWiFi.MOのサービスポイントは、専用のアプリで探せます。
もっとも1か所30分が目安なので、宿の場所を調べる程度に使うのが現実的です。
ローミング先を選び忘れる
3地域のプランには、もう一つ決まりがあります。すなわち中国本土と香港では、ローミング先の会社を自分で選びます。
中国本土ならChina MobileかChina Unicomです。香港ならCSL・China Mobile HK・SmarTone・3香港から選びます。
だから橋を渡ったあとにつながらないときは、まず設定を開いて事業者を選び直してください。
カードの有効期限は180日
Chill Cardの有効期間は、開通した日から180日です。期限内に増値すれば、そこからさらに180日のびます。
つまり年に2回マカオへ行く人なら、同じカードを使い続けられます。番号も残ります。
一方で期限が切れると、残高も番号も戻りません。次に行くのが1年後なら、そのつど買い直すほうが確実です。
台風の日は、回線が命づなになる
台風が近づくと、その日の予定を組みかえることになります。天気の発表を追えるかどうかで、動き方が変わります。
宿の中にいるとは限りません。だから、部屋のWi-Fiだけでなく手元の回線もあると安心です。
台風のときに何が止まるかは、マカオのベストシーズンと台風のときの決まりにまとめてあります。
予備の手段を1つ持っておく
回線が1つしかないと、つながらなくなった時点で身動きが取れなくなります。だから宿の住所と地図は、出発前に画面の写真として残しておくと安心です。
紙に書いておくのも確実です。落としても壊れません。
もっとも、そこまで身構える必要はありません。FreeWiFi.MOの場所は、専用のアプリで探せます。
まとめ:泊数で決めて、着いたその日に手続きする
3泊以上ならCTMのプリペイドカード。一方1泊で香港からの日帰りなら、ローミングのままでも足ります。
買うときはパスポートを持って行き、その場で実名登記まで終わらせてください。登記が済むまでは、データが通りません。
最低でも100パタカのカードが要ります。データを足すなら、5GBで38パタカからです。
支払いの方法や現金の用意は、マカオの両替とお金の使い分けにまとめました。
出発までに決めることの全体像は、マカオ旅行の準備で決める6つのことから順にたどれるようにしてあります。
よくある質問
そもそも、日本の携帯はマカオでそのまま使えますか?
会社のローミングを申し込めば使えます。マカオの通信会社の電波を借りる形になり、料金は日本の会社が決めます。
SIMを買うのにパスポートは要りますか?
要ります。CTMは政府の決まりとして、身分証の原本か有効なパスポートの提示が必要だと書いています。
eSIMなら、日本で買って着いてすぐ使えますか?
CTMのプリペイドは使えません。実名登記を終えるまでデータが通らないと、公式に書かれています。
マカオのSIMは香港でも使えますか?
CTMの3地域プランなら使えます。中国本土と香港では、ローミング先の会社を自分で選ぶ決まりです。
無料Wi-Fiだけで足りますか?
歩きながら地図を見る使い方には足りません。1台につき1か所で1日30分が目安になります。
いちばん安いプランはいくらですか?
カードが100パタカ、およそ1,910円です。データを足すなら5GBが38パタカ、およそ730円になります。
この記事の調べ方
- CTMの英語版サイトで、5 Days Chill Travel Card・Chill Card・3地域データプランの3ページを開きました。名前の似た別商品なので、条件は分けて読み取っています
- eSIMの条件は、CTMのeSIM FAQの原文から読み取っています
- 無料Wi-Fiの時間と速度は、郵電局のFreeWiFi.MO常見問題に書かれている内容です
- 国番号と通信会社の問い合わせ番号は、観光局のPractical Infoから取りました
- 日本の携帯会社のローミング料金は変わりやすいため、金額は載せていません
この記事の出典
- CTM 5 Days Chill Travel Card(2026-09-09 に確認)
- CTM Chill Card(2026-09-09 に確認)
- CTM 5.5G Data Usage Plan for 3 Destinations(2026-09-09 に確認)
- CTM eSIM FAQ(2026-09-09 に確認)
- 郵電局 FreeWiFi.MO 常見問題(2026-09-09 に確認)
- 澳門特別行政區政府入口網站 FreeWiFi.MO(2026-09-09 に確認)
- 澳門特別行政區政府旅遊局 Practical Info(2026-09-09 に確認)


